中学高校を通して6年間、もしくはそれ以上の期間英語を勉強してきて、大学受験のために超ハイレベルな文法や単語も覚えた。
社会人になってからは、必要に迫られて英会話スクールに通い高額な費用を払い続け、転職や昇進のためにTOEICを自力で勉強してなんとか600点を取得した。
にもかかわらず、「英語が話せない」、「言いたいことが英語で言えない」とういう壁が立ちふさがる。
なぜ、努力が報われないのでしょう・・・
私も以前は言いたいことが英語で言えない、というもどかしさを感じていました。話せない壁に行く手をふさがれていました。
しかし、安心してください。あなたが壁だと思っているものはただの思い込みです。簡単に打ち砕くことができます。
英語が口から出てこないと悩んでいるなら、ぜひ、このページを読んでください。そして、ここで紹介している英語が話せるようになるトレーニング方法を試してください。
目次
たくさんの知識を持っているが故に、基本的な話すためのトレーニングを積んでいないという人がたくさんいます。私もそうでした。簡単な英語で話すことよりも、英字新聞を読むことに時間を使い、一つでも多くの時事英語を覚えようとしていました。
話す練習を十分にしていないことには気づかずに、「自分は話せない」、「言いたいことが英語で言えない」という、間違った自己評価を自分にしていました。
そして、自分の持っている知識のレベルと、自分が話せる英語のレベルがかけ離れていたことがわからずにいました。だれも教えてくれなかったので(笑)
私は当時英検準一級を取得したばかりだったので、そのレベルの単語で会話を勉強すべきだと思い込んでいたのです。
しかし、英検準一級保持者であっても、TOEICが高得点でも、英語がスムーズに口から出てこない人は、中学レベルの英語を口頭で使いこなせるトレニンーグをする必要があります。
「知っていること」と「出来ること」は、まったく別のことです。
英語が話せるようになることは、自転車に乗れるようになることに似ています。
自転車は移動するときに使う道具です。自転車の取説を読み自転車の機能や構造を理解したところで、自転車を乗りこなすことはできません。
自転車に乗る練習をして、体で覚えて初めて乗れるようになります。
英会話も同じです。英語の知識が豊富だからだといって、英語が話せるわけではないのです。
逆に難しいことを知らなくても、英語は話せるのです。話すための英語は学問ではなく、意思疎通のための道具です。
英語という道具を使いこなすために、耳の筋肉や口の筋肉を鍛え、話すための練習をすれば、話せるようになるのです。
大学受験を経験して、英検やTOEICを独学で勉強しているあなたは、読んだり、聞いたりしてインプットした英語を日本語で考えて回答しているのではないでしょうか。
「英語→日本語」回路が発達している状態です。
英語が話せるようになるには「英語→英語」回路を作る必要があります。英語を英語のままで理解できるようになるトレーニングを紹介します。
英文を読むときに、次の3つのことを心がけてください。
(1)日本語に訳さない
(2)英文は頭から順番に読み、帰り読みをしない、
(3)知らない単語があっても辞書は使わない。文脈などから推測して読み続ける。
英語を聞くときも同じです。日本語に訳さずに極力英語のまま理解する努力をしてください。
英語で話されたことに、英語ですぐに反応できる反射神経を養うのに良いトレーニングはシャドウイングです。
シャドウイングとは聞こえてきた英語の音を、瞬時に自分も声に出して言うトレーニングです。自分レベルにあった教材を選び、意味は考えずに聞こえてきた音を忠実に再現することに注意を払います。
最初はついていくのが難しいと思いますが、何度も繰り返しやっていると、口が反射的に動くようになります。大事なのは回数をたくさんやるということです。
何度も同じ英文のシャドウイングをしていると意味を考えていなくても、自然に英文の内容が理解できるようになります。日本語を使わないで意味を理解して話している状態を作る練習になります。
日本語で浮かんだ自分の思いを、最適な英語の表現に変換するという技術が必要です。これは通訳や翻訳とは全く違います。自分の意見や伝えたい思いを、自分の知っている限られた単語で相手に伝わるように表現するということです。意味が伝われば良いので、正確さや細かいニュアンスにはこだわりません。
英会話をしていて言いたいことが日本語で浮かんでいるうちは、頭の中で英作文をしながら話します。英作文が速くできるようになるのに、良いトレーニングが英語日記です。
短い英文3文くらいに、自分の言いたいことをまとめる練習になります。英文日記は初心者から上級者まで、だれにでも役立つトレーニングです。
英文日記を書くときに大切なポイントが3つあります。
(1)5W1Hが明らかになるように文章を書く。
(2)10分以内に書く。
(3)辞書は使わない。
毎日日記を書き、一年継続することができたら、365通りの英作文が出来上がっていることになります。これが出来たら、英語が口から出てこないわけはないです。
話すためのトレーニングは毎日続けましょう。英語を毎日話すことが習慣となるまで続けましょう。新しいことを習慣化するのには約90日間かかると言われています。
英語学習の成功の鍵は習慣化することです。習慣は「習い、慣れる」と書きます。
学習を続けていれば、英語を話すことに慣れてきて、今までは口から出てこなかった英語が、自然と出てくるようになります。
新しい習慣を作るということは、新しい人格を作ることです。「英語が話せない」というのは思い込みです。ただの練習不足です。この思い込みを打ち砕き、英語を話せるという信念を持つために、習慣化して自分を変えましょう。
「人は習慣によってつくられる。優れた結果は一時的な行動ではなく、習慣から生まれる」(古代ギリシャの哲学者 アリストテレス)
「小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへいくただひとつの道だ」(シアトル・マリナーズ イチロー)
英語学習に近道はありません。時間と量に比例して実力が上がっていきます。しかし、間違ったやり方をしてしまうと、自分の望む英語を話せるようになるまでに、必要以上に時間がかかり、無駄にお金を使ってしまうことにもなりかねません。
努力は裏切らないといいますが、正しくは「正しい努力は裏切らない」です。
英語学習の成功の鍵は習慣化と言いましたが、もう一つ重要なことがあります。それは、英語学習の目的です。
自分はなぜ英語が話せるようになりたいのか?
英語を使って伝えたいことは何か?
という、学習の目的や理由をはっきりさせることで、最適の学習方法や教材を選ぶことができます。
目的があいまいなまま学習を続け、いろんなスクールを転々とし、沢山の教材を買っては使いこなせていない英語学習者を何人も見てきました。的をしぼれば、もっと早く楽に英語が話せるようになるのに、もったいないなあ、と思います。
速く結果を出したかったら、的は小さく一つに絞りましょう。